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他の人に知らせる価値のあるコンテンツに対するアプローチ

他の人に知らせる価値のあるコンテンツに対する弊社のアプローチ

更新日 2024/11/12
弊社では、たとえ賛同できない、または好ましくないと感じる人がいるかもしれない問題に関しても、利用者にとって重要な問題についてはオープンに話し合えるようにしたいと考えています。コンテンツが他の人に知らせる価値のあるものであり、コンテンツを表示しておくことが公益にかなう場合には、そのコンテンツがコミュニティ規定に違反する可能性があったとしても、稀に許可することがあります。
こうしたコンテンツは、公益と危害のリスクとを比較検討する詳細な審査を実施した後に限って許可します。弊社は、企業人権ポリシーに反映された国際的な人権基準に依拠して、こうした判断を下します。
Newsworthy content

他の人に知らせる価値への配慮
弊社では、象徴的な「ナパーム弾の少女」の写真の削除に対して国際的な批判を受けた後、2016年10月に、他の人に知らせる価値への配慮を導入しました。この配慮を導入した結果、同写真は現在弊社のプラットフォーム上で表示できるようになりました。
コンテンツが他の人に知らせる価値のあるものかどうか判断するのは、極めて主観的になり得ると理解しています。コミュニティを安全で、かつ表現を受け入れる場とするにはどのような規定を設けるべきなのか、意見が合わないことはよくあります。コンテンツが他の人に知らせる価値を持つ可能性がある場合には詳細な評価を実施し、審査担当者は、コンテンツポリシーチームにエスカレーションする前にいくつかの要素を検討します。
他の人に知らせる価値について判断する際には、そのコンテンツが公衆衛生や安全への差し迫った脅威を明るみに出すものかどうか、あるいは政治的プロセスの一部として現在議論されている見解を表明するものかどうかを評価します。また、他に以下のような要素も考慮します。
  • 国ごとの状況(選挙を実施中か、その国が戦争状態にあるかなど)
  • 発言の性質(統治や政治に関するものかなど)
  • その国の政治構造(報道の自由があるかなど)
コンテンツを残すことにより、心身への危害や経済的危害といった危害のリスクがあったり、公共の安全が直接脅かされたりする場合には、他の人に知らせる価値が一定程度あっても削除します。不適切または不快な可能性のあるコンテンツを許可する場合には、警告表示を行います。また、このようなケースでは、コンテンツの視聴を18歳以上の利用者のみに制限することもあります。
報道機関、政治家、一般の人など、あらゆるソースからのコンテンツが、他の人に知らせる価値への配慮の適用対象となります。誰の発言であるかはバランステストで考慮されることがあるものの、政治家を含め、発言者が誰であれ、その発言が本質的に他の人に知らせる価値のあるものだと推定することはしません。
他の人に知らせる価値への配慮が適用される範囲には、1つのコンテンツに適用される「狭い」範囲、またはフレーズのようなものにより広範に適用される場合のある「広い」範囲があります。
他の人に知らせる価値の高いデータ
2025年8月
  • 2024年6月1日から2025年6月1日までの間に、弊社は、合計44例の他の人に知らせる価値のあるものに関する決定を文書化しました。
  • これらの文書化された配慮のうち20例は、政治家に適用されました。
  • 他の人に知らせる価値のあるものに関する決定44例のうち、他の人に知らせる価値のあるものとして広い範囲で適用された合計6例の決定を文書化しました。
2024年8月
  • 2023年6月1日から2024年6月1日までの間に、弊社は、合計32例の他の人に知らせる価値のあるものに関する決定を文書化しました
  • これらの文書化された配慮のうち14例は、政治家に適用されました
  • 他の人に知らせる価値のあるものに関する決定32例のうち、他の人に知らせる価値のあるものとして広い範囲で適用された合計6例の決定を文書化しました
2023年8月
  • 2022年6月1日から2023年6月1日までの間に、弊社は、69例の他の人に知らせる価値への配慮を文書化しました
  • これらの文書化された配慮のうち9例(約13%)は、政治家による投稿に適用されました
  • 69例の配慮のうち、配慮が広い範囲で適用された合計17例を文書化しました
2022年8月
  • 2021年6月1日から2022年6月1日までの間に、弊社は、68例の他の人に知らせる価値への配慮を文書化しました
  • これらの文書化された配慮のうち13例(約20%)は、政治家による投稿に適用されました
例
policy-image
コロンビアでの抗議活動での警察の残虐行為に関するマスコミ報道の背景に聞こえるヘイトスピーチ
報道機関は、コロンビアで起こっている交通機関への抗議活動中に警察の残虐行為があったとされる事件を報道していました。報道機関はしばしば動画をシェアしていましたが、その背景から偶然に侮蔑表現が聞こえることがあり、これが弊社のヘイトスピーチポリシーに違反していました。この動画の公益的価値は、偶然録音された侮蔑表現が聞こえることによる危害を上回ることから、これを考慮して、弊社は、この動画に他の人に知らせる価値への配慮を適用しました。ただし、動画には過激な描写を含むコンテンツもあったことから、このコンテンツに警告表示を行って、その視聴を18歳以上の利用者に制限しました。
policy-image
焼死体が撮影されたウクライナ国防省による投稿
ウクライナ国防省が最初にシェアしたこの動画には、ごく短い時間、身元不明の焼死体が映されていました。通常、弊社は、暴力や過激な描写を含むコンテンツのポリシーに基づき、この種のコンテンツを削除しますが、この動画は、継続中の武力紛争を記録したものであることから、他の人に知らせる価値への配慮の適用対象と判断しました。過激な描写を含むコンテンツであることから、コンテンツ上に警告表示を行って、その視聴を18歳以上の利用者に制限しました。
Ukranian defense ministry
映画に対する政府の政策についての議論中に女性の乳首が映り込んだブラジルの政治家の投稿
このコンテンツは、ブラジルの連邦副首相が投稿したもので、同国の歴史ある映画館で発生した火災により、同国の重要な映画作品が破壊されたことを伝えるものでした。投稿は、映画館の維持管理の軽視と映画業界の資金不足について政府を批判するものですが、投稿には、映画『Xica da Silva』のワンシーンが含まれており、隠されていない女性の乳首が映されています。この投稿は、同作品の芸術的価値について論じており、同映画館への不十分な資金提供について政府を批判する政治演説が含まれるため、公益的価値が潜在的危害を上回ると判断し、他の人に知らせる価値への配慮が適用されました。
アルメニアの戦争捕虜が関与する投稿
軍服を着た複数の男性が、異なる軍服を着た男性グループに殴られ嘲笑されている様を描写する動画が、ページに投稿されました。キャプションでは、加害者はアゼルバイジャン兵であると主張されていました。暴露に関係する危害を加えるための計画および犯罪の助長に関するポリシーに基づき、Metaは、身元を明らかにすることがオフラインでの危害のリスクにつながる、武力紛争の文脈において戦争捕虜の身元を明らかにするコンテンツを削除しました。しかし、被拘束者をさらに虐待するためにこのような動画が紛争で使用されたという証拠はなく、類似コンテンツが異なるソースで入手できる傾向があることから、安全上のリスクは高くありませんでした。一方で、動画は、捕虜の置かれている状況および捕虜に対する国際人道法違反の可能性に関する認識を高めるものであり、重大な犯罪の責任追及についてのキャンペーンや法的手続きに大きく関連しています。結果的にこの動画は、戦争捕虜の安全および尊厳に対するリスクと、これをシェアすることの公益的価値とを慎重に比較検討したうえで、他の人に知らせる価値のあるものであるという決定として、警告表示を付けて許可されました。監督委員会は、コンテンツを引き続き掲載するというMetaの決定を支持する判断を下しました。

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